本件土地は、相続開始日後に道路の設置を伴う開発が行われているが、経済的に最も合理的とは認められず、道路等の負担が必要ではないから、広大地には該当しないとした事例(金裁・公開 平成27年11月25日裁決)

1.本件土地の概要

本件土地の地積は2,282.63である。本件土地は、本件相続開始日において道路より平均0.7m低い、ほぼ四角形の不整形な土地で、四方路である。さらに、自用の田として利用している(市街化周辺農地に該当する)。本件土地の属する用途地域は、第1種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)である。

2.審判所の判断

(1)広大地通達に定める「その地域における標準的な宅地の地積」について

平成13年以降に本件地域において戸建住宅用地として開発された全61区画の平均の地積は約259㎡であること、およびその1区画当たりの地積が220㎡以上300㎡未満であると認めるのが相当である。

そうすると、本件土地は、上記の標準的な宅地の地積に比して著しく広大な土地であると認められる。

(2)広大地通達に定める「公共公益的施設用地」の負担について

①原処分庁の開発想定図は、本件地域における標準的な宅地の地積である約220㎡ないし約280㎡に、本件土地がその四方を幅員約6mないし約8mの公道に面している接道状況を踏まえたものであるところ、同図の各区画には、間口距離、奥行距離およびその形状も特段不合理とする点は認められない。

そうすると、原処分庁の開発想定図は経済的に合理的な開発想定図と認められ、本件土地は、戸建住宅用地として開発した場合、道路等の公共公益的施設用地の負担を要することなく開発することが可能な土地であると認められる。

広大地通達に定める広大地

②また、本件地域における戸建住宅用地としての開発形態については、開発事例1ないし同4のいずれも道路の設置を伴う開発であるところ、道路との接続状況が明らかに異なるため、開発事例はいずれも本件土地の開発と類似する開発事例、すなわち本件土地の評価に当たり比較すべき開発事例とは認められない。

③以上から、本件土地は、その形状、道路との接続状況および本件地域における経済的に最も合理的と認められる戸建住宅用地としての開発などの形態からみて、開発行為を行うとした場合に道路等の公共公益的施設用地の負担が生じないと認めるのが相当である。

以上のとおり、本件土地は、本件地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大であると認められるものの、戸建住宅の敷地として都市計画法第4条第12項に規定する開発行為を行うとした場合に道路等の公共公益的施設用地の負担が必要であるとは認められないから、広大地通達に定める広大地に該当しない

※留意事項  広大地は、平成29年12月末日をもって終わりましたが、平成29年12月末日までに相続発生した事案で広大地に該当するものは広大地を適用しなければなりません。該当される場合は、無料相談も実施中です。お気軽にご相談ください。

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