広大地は、昨年(H29年)12月31日をもって終わりましたが、広大地による相続税還付はこれからも活用できます。

相続または遺贈により取得した土地は、取得者ごとに時価を算出するのが相当であるので、他の土地と併せて評価することはできないし、本件各土地はいずれも開発許可を要する面積を越えないから、広大地補正を適用することはできないとした事例(名裁(諸)平19第55号 平成19年12月25日裁決)

 本件各土地の概要

(1)A土地広大地に該当しないとした事例

地積188㎡ 地目雑種地 間口13.20m 奥行14.24m

(2)B土地

地積386㎡ 地目雑種地 間口19.20m 奥行20.10m

(3)C土地

地積403㎡ 地目雑種地 間口13.50m 奥行29.85m

(4)AないしC土地に共通する事項

AないしC土地は、本件相続の前から■■■と併せ、砕石等が敷設されているだけで堅固な構築物等の設置がない、いわゆる青空駐車場として一体的な利用がされている。

争点

AないしC土地の評価額を算定するに当たり、広大地補正をすべきか否か

請求人らの主張

イ 宅地・雑種地を評価するに当たっては、1筆の宅地・雑種地ごとに評価するのではなく、利用の単位となっている一団の宅地・雑種地ごとに評価すべきである。

そうすると、AないしC土地は、■■■と一体となって、■■■が運営する■■■に有料駐車場として利用してきたものであるから、評価通達7-2の(7)の規定が適用され、評価単位としての一団の雑種地となり、■■■を併せた合計地積が1,340平方メートルとなることから、広大地補正をすべきである

したがって、AないしC土地の評価額は、別表3-1のとおり34.368.906円となる。

原処分庁の主張

イ 相続税法においては、相続または遺贈により取得した財産を課税の対象としているところ、AないしC土地と被相続人からの相続財産ではない■■■を併せた、4筆を一団の雑種地として評価する合理的な理由は認められない。

したがって、被相続人が所有していたAないしC土地のみを一団の雑種地として評価することとなり、AないしC土地の合計地積は977平方メートルであるから、開発許可が必要となる面積基準には至らず、広大地補正をすることはできない。

また、AないしC土地が、第一種風致地区内に存することによる減価20パーセント考慮すべきである。

以上のことから、AないしC土地の評価額は、別表3-2のとおり50.163.088円となる。

審判所の判断

(1)争点1(AないしC土地の評価額を算定するに当たり、広大地補正をすべきか否か。)に対する判断

イ AないしC土地の評価単位について

(イ)AないしC土地についは、A土地は■■■が、また、B及びC土地は■■■がそれぞれ取得していることから、A土地のみを1画地の雑種地とするとともに、B及びC土地については、その取得者が同一であり、かつ、連たんする一団の雑種地で、同一の目的に供されているから、B及びC土地は併せて1評価単位とすることが相当であると認められる。

そうすると、A土地を1画地[188平方メートル]、B及びC土地を併せて1画地[789平方メートル]として評価することとなり、そのいずれもが、■■■において開発許可を必要としない面積である1000㎡未満であることから、AないしC土地は、評価通達24-4が定める「その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地」に該当せず広大地補正をすることはできない。

(ロ)なお、請求人らは、AないしC土地は、■■■と一体となって、■■■が運営する■■■に有料駐車場として利用してきたものであって、評価通達7-2の(7)の定めが適用され、評価単位としての一団の雑種地となり、その合計地積が1340平方メートルとなるから、その評価に当たっては、広大地補正が適用される旨、また、その適用に当たっては、平成16年改正評価通達24-4の(1)に規定する補正率を適用すべき旨主張する。

しかしながら、AないしC土地の評価単位は、上記のとおりと解されるほか、評価通達24-4は、同通達に定める評価方法に従えば、同通達7及び7-2に基づき区分される1評価単位の単位又は雑種地が、「その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地で都市計画法第4条第12項に規定する開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要と認められるもの」に該当する場合に適用することが出来るものと解するのが相当であるから、上記(イ)のとおり、AないしC土地は、平成16年改正評価通達24-4に定める補正率の適用についての判断をするまでもなく、広大地補正の対象となる土地に該当せず、この点に関する請求人らの主張には理由がない。

以上

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コメント

広大地とは、①その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大であること②戸建分譲をすることが最有効使用であること③開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が生じる土地であることの要件を満たす土地を広大地といいます。

ところで、「その地域における標準的な宅地の地積」とは裁決事例等によれば、「その地域」の宅地の平均的な地積のことをいいます。これは、公示地や基準地の地積や開発事例の地積等を参考に、その地域の標準的な宅地の地積を判断基準としているようです。

一方、「著しく地積が広大であるか否か」の判断は、評価対象地が各自治体の定める開発許可を要する面積基準(以下開発許可面積基準という)以上であれば、原則として、その地域の標準的な宅地に比して著しく地積が広大であると判断することができます。

なお、評価対象地の地積が開発許可面積基準以上であっても、その地域の標準的な宅地と同規模である場合は、広大地に該当しません。

本件の場合、AないしC土地の評価単位については、本文に記載の通りで、AないしC土地が開発許可面積基準以下の面積しかないので、著しく地積が広大な宅地に該当せず、広大地にはならないという結論に至りました。

そういう意味では、評価単位のとり方がポイントとなる事例でした。

 

広大地は、昨年(H29年)12月31日をもって「地積規模の大きな宅地の評価」に変わりましたが、広大地を使った相続税還付はこれからも活用できます。

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