貸主に著しい不利益を与える場合であっても、借地の一部について賃借権の譲渡をすることができるか(東京地決昭45・9・11判タ257・267)1204_01eyecatch

判旨

賃借権の一部分の譲渡が全て不適法とすべきではないが、賃借権の一部譲渡が、貸主に著しい不利益を与える場合には、旧借地法9条ノ2第2項によりその申立てを棄却すべきであるところ、本件では、賃借権の一部譲渡を認めると、残借地において建築基準法上適法な増改築が不可能になるほか、残借地の奥行が深く、土地の効用は著しく減殺され独立した交換価値を失い貸主に著しい不利益を与えるに至るのであるから、本件譲渡は旧借地法9条ノ2第2項により許されない。

事案の概要

Xは、昭和22年5月末日頃Yから本件借地を、木造その他の非堅固建物所有の目的、期間20年の約定で賃借し、当該借地契約は、昭和42年6月1日法定更新され、現在の地代は1か月金1万4,950円である。

Xは本件借地の上に建物1ないし3の建物を所有している。

Xはこのうちの一棟を本件借地の一部の賃借権と共にAに譲渡したが、貸主であるYの承諾が得られないので承諾に代わる許可の裁判を求めて申し立てた。

なお、本件の賃借権一部譲渡後の残りの借地は、間口1.8m、長さ4.40mの通路をもってのみ公道に接することから、残借地において建築基準法上適法な増改築が不可能になるほか、残借地の奥行が深く、坪数も約55坪余に及ぶ。

裁判所の判断

裁判所は、以下のように判示し、Xの申立てを棄却した。

賃借権の一部分の譲渡が全て不適法とすべきではないが、賃借権の一部譲渡が、貸主に著しい不利益を与える場合には、旧借地法9条ノ2第2項(借地借家法19条2項)によりその申立てを棄却すべきである。

本件では、賃借権の一部譲渡を認めると、残借地において建築基準法上適法な増改築が不可能になるほか、残借地の奥行が深く、土地の効用は著しく減殺され独立した交換価値を失い貸主に著しい不利益を与えるに至るのであるから、本件譲渡は旧借地法9条ノ2第2項(借地借家法19条2項)により許されない。

※「借地上の建物をめぐる実務と事例」(新日本法規出版より引用)

 

広大地は、昨年(H29年)12月31日をもって終わりましたが、
広大地を使った相続税還付はこれからも活用できます。
是非、ご相談ください。

詳細はこちら

また、不動産鑑定・底地・借地権のコンサルについて

他で断られた方、納得いく回答が得られなかった方、今すぐお電話ください!

無料相談承っております!

お問い合わせはこちらをクリック!
問い合わせ先バナー