1. 大阪市内 特定民泊3000室廃止(2~8月) 訪日客数回復見込めず!

大阪市内で2~8月、3000室超の「特区民泊」の廃止届け出があったことが分かった。インバウンド(訪日外国人)の回復が見込めない中、民泊を巡る経営環境は厳しさを増す。民泊運営各社は物件を一時的に家具付きの短期賃貸などに転換するなどして苦境をしのぐ構えだ。

大阪市では2016年、国家戦略特区法に基づく「特区民泊」制度がスタートした。大阪はアジア系観光客らから人気が高く、全国の特区民泊の9割を占める。部屋数は19年12月には約1万1000室に達した。

だが新型コロナウイルスの感染拡大を受け、インバウンドは2月ごろから急減。大阪市によると、2月以降8月までに3059室の特区民泊の廃止届け出があった。

経営難を乗り切ろうと、民泊関連各社は知恵を絞る。民泊など宿泊施設を運営するGRAPP(グラップ、大阪市)は4月から、市内の約60施設のうち8割を、1泊2500~7000円で週、月単位で貸し出す短期賃貸物件としても併用する。
一時帰国中の海外駐在員ら国内客を取り込む狙いで、すでに週、月単位での予約が半分以上を占めるという。

大阪市などによると、民泊の届けを出したまま賃貸に転用したり併用したりすることは長期の宿泊サービスとみなされ、制限があるわけではない。短期賃貸の仲介サイトを運営するNOW ROOM(ナウルーム、東京・渋谷)の集計では、5~8月に民泊からマンスリー賃貸に用途拡大した部屋は大阪、京都だけで約1100件あった。

「テレワークプラン」を打ち出す事業者も。グランドゥース(大阪市)は8月中旬、西成区のマンションの1室を改装し、遠隔で仕事をする人向けに貸し出し始めた。ベッドがあったワンルームの部屋を改装し、ソファと作業用のデスクを設置。関西を中心に約800室の民泊を運営していたが、4割の部屋を徐々に解約しており、担当者は「残った部屋で活路を見いだしたい」と話す。

(日本経済新聞2020.9.11)

 

▼民泊▼

2016年に開始した国家戦略特区法に基づく「特区民泊」と、18年の住宅宿泊事業法(民泊新法)による「新法民泊」がある。大阪市など国が特区に指定した地域に限った特区民泊は、新法民泊にある年180日の営業上限がない。新法民泊の届け出住宅数は20年8月11日時点で全国で約2万件で、大阪市内には2227件ある。外国人観光客に人気のゲストハウスなどは簡易宿所にあたる。旅館業法に定める宿泊施設の一形態で、民泊とは異なる。

 
 

2. 中古マンション転売 消費税の税務処理 課税取り消し 国税敗訴!!

不動産を巡る消費税向上のイメージ中古賃貸マンションの売買時の消費税の税務処理が争われた訴訟で、東京地裁(清水知恵子裁判長)は3日、東京国税局の課税処分を取り消す国税局側敗訴の判決を言い渡した。
法改正で現在は同じ問題は起こらないが、過去の同種事案に波及し、不服申し立てなどにつながる可能性がある。

争っていたのは不動産会社「エー・ディー・ワークス」。中古の賃貸マンションを購入した後、大規模修繕などで価値を高め、収益が見込める投資用不動産として販売する事業を行う。中古マンションの売買時にかかる消費税の税務処理をめぐって、約5億3千万円の課税処分を受け、取り消しを求めていた。

消費税には販売時に受け取った税から、仕入れ時に支払った税を差し引いて申告、納税する「仕入れ税額控除」の制度がある。控除できる金額の計算には詳細なルールがあるが、今回は中古マンションの仕入れの目的が投資家への販売なのか、家賃収入を得る目的もあったのかが最大の争点となった。

同社は販売目的の仕入れであり、仕入れ時の消費税を全額差し引くことができると主張。一方、東京国税局は販売までの期間にマンション居住者から家賃を受け取っていると指摘し、「家賃収入も事業の目的の一つで、全額を差し引く処理はできない」として同社に申告漏れを指摘した。

判決で清水裁判長は「仕入れの目的が不動産の売却にあることは明らか。賃料収入は不可避的に生じる副産物として位置づけられる」と指摘。賃料収入が見込まれるからといって全額を差し引けないとする国税の判断は「相当性を欠く」と結論づけた。

同様の課税処分は全国で行われており、「判決が確定すれば、不服の申し立てなどが相次ぐ可能性もある」(国税OB)という。

親会社のADワークスグループは「主張の正当性が全面的に認められたものであり、妥当な判断であると考えている」とコメントし、東京国税局は「国側の主張が認められなかったことは大変、残念。控訴するかどうか関係機関と判決文を検討中」としている。

(日本経済新聞2020.9.4)

3. 都市評価 大阪2位浮上 ビジネスと交通で首位 民間調べ!!

森ビルのシンクタンク、森記念財団都市戦略研究所(東京・港)が9月3日発表した2020年の「日本の都市特性評価」で、関西では京都市が総合順位で1位、大阪市が2位となった。始めて発表した18年調査から京都市は3年連続でトップを維持。大阪市は前年の3位から順位を1つあげた。

 対象は東京都区部を除いた全国の主要109都市(関西は16都市)。経済・ビジネス、研究・開発、文化・交流、交通・アクセスなど6分野で83の指標を採点した都市ランキングだ。

 総合1位の京都市は研究・開発と文化・交流の分野で全国トップだった。観光地や文化財指定件数、積極的な景観街づくりへの関与の評価が抜きんでた。トップクラスの大学の数や論文数などでも高い評価を得た。

 大阪市は経済・ビジネスと交通・アクセスの分野で首位。経済規模の大きさに加え、ビジネス環境も高評価だった。宿泊施設客室数など文化・交流の分野でも評価を伸ばした。

神戸市は国際会議・展示会の開催件数や人材の多様性などで高い評価を受け、前年に引き続き6位だった。

このほかの関西の総合順位は、奈良市が17位、大阪府吹田市が26位、兵庫県西宮市が33位、姫路市が39位、大津市が44位に入った。

(日本経済新聞2020.9.4)

 

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